50代・男性・自営業(綴喜郡)
事故態様:信号機による交通整理の行われていない交差点での直進車同士の出会い頭の衝突事故
後遺障害:なし
傷病内容:頚椎捻挫・腰椎捻挫

 過失割合に納得がいかないとのご相談でした。信号機のない交差点における出会い頭衝突の事故で、ご依頼者様は交差点内を中央線が走る道路、すなわち優先道路走行中でした。
 人身事故の届けはしておられず、考え得る事故態様に関する資料は物件事故報告書ということとなりますが、京都府内の事故の場合、物件事故報告書そのものは開示されず、事故状況を文字に起こしたものが開示されます(理由は分かりません。文字に起こす方が確実に面倒で時間がかかると思いますが)。通常は1か月程度で開示されますが、本件では半年待っても開示されません。何度も所管の警察署に問い合わせたところ、その警察署ではこの作業を1人で行っており、随分と滞留してしまっているとのことでした。
そのため、物件事故報告書は諦め、裁判例と事故現場の状況に基づいて交渉することとしました。事故現場に赴き、見通しや現場の道路状況を写真に納めました。
相手方は見通しが悪い交差点にかなりのスピードで進入していたのではないかとの事実や、その場合に過失割合を修正した裁判例などを引用しつつ交渉を続け、依頼者の希望する過失割合で示談することができました。
余談ですが、物件事故報告書が当職の手元に届いたのは、申請してから9か月後でした。